債務整理の弁護士費用が高くなるケースと安くなるケース

監修者

元弁護士ライター 福谷 陽子

債務整理を弁護士に依頼するにあたり、弁護士費用のことが気になる人は多いと思います。

債務整理にかかる弁護士費用としては、「法律相談料」「着手金」「成功報酬金」などがありますが、このうち法律相談料は案件によって大きく変わることはありません。

また、最近では無料で相談に応じる法律事務所も増えています。

それぞれのケースに応じて変わることが多いのは、「着手金」や「成功報酬金」です。これらの弁護士費用が高くなるケースと安くなるケースについて、一般的な例をご紹介していきます。

債務整理の弁護士費用が高くなるケース

整理する債権者の数が多い場合

債務整理を行なう人は、複数の借り入れ先があることも多いものですが、特に任意整理や特定調停の場合、整理する債権者の数が多いほど弁護士費用は高くなります。

たとえば任意整理では、債権者1件につき20,000~40,000円程度に料金を設定する法律事務所が多いため、整理先が増えれば増えるほど弁護士費用がアップするのです。

特定調停を依頼する場合も基本的には同じですが、特定調停は自分で行なう人が多いため、あえて費用をかけて弁護士に依頼する人は少ないと思われます。

一方、個人再生と自己破産は債権者と直接交渉する方法ではないため、債権者の数にかかわらず一律の料金にしている事務所がほとんどです。

ただし10社以上など、かなり数が多い場合は費用がプラスされることもあります。

回収できた過払い金が多かった場合

多くの法律事務所では、過払い金を回収できた場合に「過払い報酬」が発生します。事務所にもよりますが、回収できた過払い金の15~20%程度が相場です。

そこで、回収できた過払い金が多ければ多いほど報酬金も高くなります。

「住宅ローン条項あり」の個人再生をする場合

個人再生では、「債権者平等の原則」というルールがあるため、整理したい債権者を選ぶことは基本的にできません。つまり、今あるすべての借金を個人再生で整理する必要があります。

ただし住宅ローン返済中の持ち家に関しては、「住宅資金特別条項(住宅ローン条項)」を利用することで、特別に個人再生の対象から外してもらえます。

ただしその分、弁護士の手続きが増えるため、費用が少し高くなることが一般的です。

住宅ローン条項なしの個人再生の着手金は、30~50万円程度が相場ですが、住宅ローン条項を利用すると5~10万ほどアップする法律事務所が多くみられます。

ちなみに個人再生では、裁判所の判断で「個人再生委員」が選任されることがあります。この場合、弁護士費用ではありませんが、個人再生委員への報酬として裁判所に対して15万円程度の予納金の支払いが必要です。

「給与所得者等再生」を行なう場合

個人再生といえば、一般的には「小規模個人再生」を指しますが、会社員などの安定した給与を得ている人の場合、「給与所得者等再生」という手続きも利用できます。

一般的には、小規模個人再生のほうが返済額を少なく抑えられますので、サラリーマンであっても小規模個人再生を行なうケースが多いです。

ただし、給与所得者等再生では小規模個人再生と異なり、「債権者の意向に左右されることなく手続きを進められる」というメリットがあるため、債権者の異議によって再生計画が認可されないおそれが大きい場合などに選択されることがあります。

費用は、小規模個人再生と給与所得者等再生を同一料金にしている法律事務所も多いですが、給与所得者等再生のほうが手続きに手間がかかるため、事務所によっては着手金を若干高く設定していることもあります。

参考:「小規模個人再生」「給与所得者等再生」の違い

「管財事件」の自己破産をする場合

債務整理の最後のとりでである自己破産には、「同時廃止」と「管財事件」の2つの手続きがあります。

簡単に説明しますと、同時廃止は財産がほとんどない人の破産手続きで、管財事件は一定以上の財産がある人の破産手続きです。

管財事件のほうが複雑な手続きが必要になるため、多くの法律事務所では弁護士費用を高く設定しています。

同時廃止の着手金は20~30万円程度、管財事件の場合は30~50万円程度が相場です。

さらに管財事件の場合、「破産管財人」が裁判所から選出されるため、その人への報酬として管財予納金も支払う必要があります(最低20万円)。

参考:自己破産の「同時廃止」と「管財事件」の違い

債務整理の弁護士費用が安くなるケース

債務整理の弁護士費用が安くなるのは、基本的に上記でご紹介したケースの逆ということになります。つまり、以下のような場合です。

  • 整理する債権者が少ない場合
  • 「住宅ローン条項なし」の個人再生をする場合
  •  「同時廃止」の自己破産をする場合

以下で、1つ1つ説明をします。

また、「法テラス」の民事法律扶助制度を利用する場合も、費用が安く済む場合があります。この方法についても、後に詳しく説明します。

整理する債権者の数が少ない場合

任意整理や特定調停では、「債権者1件につきいくら」という料金設定になっている法律事務所が多いため、整理する債権者の数が少ないほど弁護士費用は安く済みます。

たとえば1件だけなら、実費(切手代や印紙代)を含めても50,000円以内で収まるところが多いです。さらに過払い金の回収もなければ、過払い報酬も発生しません。

「住宅ローン条項なし」の個人再生をする場合

住宅ローンを組んでいない、もしくはなんらかの理由で「住宅ローン条項」を利用できない人が個人再生をする場合は、住宅ローン条項を利用する場合と比較して、弁護士費用は5~10万ほど安くなります(30万円程度)。

「同時廃止」の自己破産をする場合

財産のほとんどない人が自己破産する場合、多くは「同時廃止」となりますので、管財事件に比べると弁護士費用は安くなります(10~30万円程度)。

「法テラス」の民事法律扶助制度を利用する場合

法テラス(日本司法支援センター)は、国が設立した、法律の総合案内所です。

より多くの人が必要なサービスを受けられるよう、無料法律相談や、必要に応じて弁護士費用などの立替えなども行なっています(民事法律扶助業務)。

利用するためには収入や資産などの一定の条件を満たす必要がありますが、審査に通れば弁護士費用を立て替えてもらい、月々5,000~10,000円ほどで返済していくことも可能です。

さらにその場合、法テラスの設定する「報酬基準額」が適用されるため、直接法律事務所に依頼するよりも安く済む可能性が高くなります。

たとえば自己破産の場合、法テラスの報酬基準額は10社までなら「129,600円」、実費を合わせても「152,000円」で済みます。

しかも同時廃止か管財事件かによらず、一律の料金です(ただし、裁判所に納める予納金は別途かかります)。

弁護士費用の工面が難しい方は、ぜひ法テラスか、法テラスの契約弁護士に相談してみてください。

まとめ

債務整理の弁護士費用が高くなるケースと安くなるケースについて、それぞれご紹介しました。

債務整理の種類でいうと、もっとも弁護士費用が安く済むのは任意整理です。特に債権者の数が少なければ少ないほど、安く済みます。

逆に個人再生や自己破産は、手続きが複雑なだけに弁護士費用も高めです。特に、個人再生では持ち家を残したい場合や「給与所得者等再生」を行なう場合、自己破産では一定以上の財産がある場合に費用がより高くなります。

ただし、最近は多くの法律事務所が分割払いに対応していますし、「法テラス」のようなサポートセンターもあります。

「お金がないから借金問題を解決できない」というのは、本来おかしな話ですので、費用については必ずどうにかなると考え、まずは弁護士の無料相談を利用してみましょう。

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