主契約者に債務整理をされて保証人が借金を支払えない場合の3つの対処法

監修者

元弁護士ライター 福谷 陽子

借金の主契約者が債務整理をした場合、保証人に残債の返済が請求されます。

基本的には、主契約者が免除された金額をすべて返済する必要があるため、特に個人再生と自己破産ではかなり大きな金額を請求される可能性が高いです。

厳密には、「保証人」と「連帯保証人」とで責任の範囲が異なるのですが、主契約者が債務整理を行なった場合は、どちらの立場であっても残債の返済義務が生じます。

しかし、もし保証人も支払えない場合はどうしたらいいのでしょうか?ここでは、そのような時のための3つの対処法をご紹介していきます。

債権者に分割払いをお願いする

主契約者が借金を債務整理すると、保証人には基本的に一括返済が求められます。

特に自己破産の場合、破産手続開始の決定を受けた時点で、本来の返済期限に関係なく債権者が保証人に対して一括返済を請求できます。

これは、民法第137条で「期限の利益の喪失」が規定されているからです。

期限の利益とは、決められた返済期限までは借金を返済しなくても済むという、債務者の利益のことですが、自己破産をするとその利益が失われるため、本来の返済期限にかかわらず債権者は一括請求ができます。

また、自己破産以外の債務整理をした場合でも、保証人に残債の一括返済が求められることがあります。

ローンの契約書には、「万が一返済が滞った場合、債権者は残債を一括請求できる」などの内容が盛り込まれていることがほとんどだからです。

このように、ローンの主契約者が債務整理をすると、保証人のもとにある日突然、多額の借金の一括請求通知が届くことがあるのですが、実際は分割払いの交渉に応じてもらえる可能性は十分にあります。

債権者としても、保証人にまで債務整理をされるよりは、分割でも残債の満額を回収できたほうがいいからです。

「一括返済は難しいけれど、分割でなら…」という場合は、まず債権者と交渉してみましょう。

保証人も債務整理を行なう

分割払いでも残債を返済していくのが難しい場合は、保証人自身も債務整理を行なう必要が出てきます。

債務整理には、任意整理特定調停個人再生自己破産の4つの方法がありますが、このうちどれを選ぶべきかは、残債の額や、保証人の収入・財産などによりますので、まずは弁護士に相談してみましょう。

少し減額されれば支払っていけそうな場合は、任意整理や特定調停を優先的に検討すると良いですが、それでも支払いが難しそうであれば、より減額効果の大きい個人再生や自己破産を検討しましょう。

特に保証人の背負わされる金額が大きくなりがちなのは、主契約者が個人再生もしくは自己破産を行なった場合です。

たとえば個人再生では、主契約者が1,000万円の債務を200万円に減額してもらった場合、保証人は残りの800万円を返済しなければいけません。

また自己破産では、裁判所から免責許可決定が下りると、主契約者は税金や健康保険料などを除くすべての債務を免除してもらえますが、免責の効力は主契約者にしか及びません。

保証人は主契約者が免除してもらったすべての債務を背負うことになります。

このように、個人再生と自己破産では保証人の負担が大きくなりやすいため、結果的に保証人自身も個人再生や自己破産をしなければいけない可能性が高くなります。

ただし、連帯保証人ではない、一般の「保証人」の場合、ほかにも保証人がいる場合は、人数分で割った金額のみを返済すればいいため、その額によっては返済できることもあるかもしれません。

一方、「連帯保証人」は人数にかかわらず、全員が全額を返済する義務を負いますので、より負担が重くなります。

いずれにしても、自分の背負った金額を返済していけそうにない場合は、早めに弁護士に相談してアドバイスをもらいましょう。

主契約者と保証人が一緒に債務整理を行なう

もし主契約者がまだ債務整理を検討している段階であれば、主契約者と保証人が一緒に手続きをするという方法もあります。

特に任意整理と特定調停の場合は、一緒に同じ手続きをすることで、保証人の負担を大幅に減らすことができます。

たとえば任意整理では、主契約者と保証人が連名で弁護士に依頼し、その後債権者との合意で決められた通りに主契約者が返済していけば、保証人には返済の義務が生じません。

同じく特定調停も、主債務者と保証人が連名で申し立てを行ない、調停調書の内容にしたがって主債務者が返済していけば、保証人が返済する必要はなくなります。

また、個人再生や自己破産でも、最初から主契約者と保証人が一緒に手続きしたほうがいい場合もあります。

特に夫婦の一方が主契約者で、もう一方が連帯保証人になっている場合、家計や財産の状況を示す書類などは同じものを使用できますので、別々に手続きするよりも同時に弁護士に依頼したほうが楽です。

また、弁護士費用が割安になることもありますし、自己破産で管財事件になった場合は、裁判所に納める「管財予納金」が安くなる(1件分になる)こともあります。

もちろん、どちらかが個人再生、どちらかが自己破産というように別々の債務整理をすることも可能です。

また、夫婦それぞれの名義で住宅ローンを組んで、1つの物件を購入する「ペアローン」を利用している場合、夫婦が一緒に個人再生をすれば、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を利用することで家を手放さずに済む可能性があります。

ただし、夫婦のどちらかに住宅ローン以外の債務がまったくない場合は、債務のあるほうだけの申し立てで住宅ローン特則の利用が認められるケースもありますので、まずは弁護士に相談してみてください。

まとめ

主契約者が債務整理をした借金の残債を、保証人が支払えない場合の対処法についてご紹介しました。

すでに主契約者が債務整理を行なってしまったのなら、保証人にできるのは「分割払いができるように債権者と交渉する」か、もしくは「保証人自身も債務整理を行なう」かのどちらかしかありません。

しかし、主契約者がこれから債務整理をするという状態であれば、保証人も一緒に手続きすることもできます。

いずれにしても、保証人も債務整理をする以上は信用情報機関に事故情報が記録されますので、いわゆる「ブラックリスト状態」になることは避けられません。

一番いいのは、主契約者が借金の返済に行き詰まったら、なるべく早い段階で主契約者と保証人が一緒に弁護士に相談に行くことです。

たとえば任意整理や特定調停なら、保証人のいる借金を整理の対象から外すことで、保証人にはまったく影響を与えずに済ませることもできますので、一番いい方法で解決するためにも早めにプロのアドバイスを求めることをおすすめします。

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