自己破産ができない11個の「免責不許可事由」

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執筆者

佐藤元宣FP事務所

FP 佐藤 元宣

多額の借金を抱えている人が、自己破産手続きを行い、裁判所から免責許可決定を受けると基本的に現在抱えている債務の返済義務が免れることになります。

いわば、借金がすべて帳消しになりますが、破産法という法律では、免責不許可事由を平成28年度現在で11個定めており、これらの事由に該当すると裁判所が判断した場合におきましては、債務がそのまま免除にならないこともあります。

本記事では、自己破産において債務が免除されない免責不許可事由の解説の他、破産法で定められている11個の免責不許可事由の要点をすべて解説していきます。

免責不許可事由とは

免責不許可事由とは、自己破産に至る程の巨額の負債を抱えることになったきっかけが、本人の重大な過失であった場合や、その他、自己破産手続きにおいて真摯な対応をしなかったことなどによって、裁判所から下される決定のことを言います。

免責不許可事由に定められている11個の項目は以下の通りです。

1.詐欺破産罪該当行為

詐欺破産罪該当行為とは、債権者に損害を与える目的で、財産を隠したり、財産を壊したりすることによって債権者に不利益を与えたり、財産の価値を不当に下げてしまうことを指します。また、所有している財産を勝手に売ったりすることも詐欺破産罪該当行為となり、免責不許可事由に該当します。

2.不利益条件での債務負担

破産手続開始を遅らせることを目的として、著しく不利益な条件で債務を負担したり、信用取引によって商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分した場合は、免責不許可事由に該当します。

3.義務なき担保供与・債務消滅行為

特定の債権者に対する債務について、特別の利益を与える目的で担保を供与したり債務の消滅行為を不正に行ったりした場合は、免責不許可事由に該当します。

4.浪費・賭博(ギャンブル)

浪費や賭博(ギャンブル)などをしたことによって著しく財産を減少させた場合や、過大な債務を抱えた場合は、免責不許可事由に該当します。

5.詐術取引

破産手続開始の申し立てがあった日の1年前から破産手続開始決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、この事実がないと信じさせて信用取引などで財産を取得した場合は、詐欺行為とも捉えることができるため、免責不許可事由に該当することになります。

6.帳簿隠滅偽造等

破産手続において、業務や財産に関する帳簿や書類、その他の物件を隠したり、偽造したり、変造したりした場合は、免責不許可事由に該当します。

7.虚偽債権者名簿提出

破産手続は、債権者名簿を裁判所へ提出しなければなりませんが、仮に虚偽の債権者名簿を裁判所へ提出した場合は、免責不許可事由に該当します。

8.裁判所に対する説明謝絶等

破産手続において裁判所が行う調査への説明を拒んだ場合や虚偽の説明をした場合は、免責不許可事由に該当します。

9.管財業務不正妨害

破産手続の際に選任される保全管理人や破産管財人の職務を不正に妨害した場合は、免責不許可事由に該当します。

10.免責不許可期間

一度、破産手続をしたことがあり、7年以内に再度、免責許可の申し立てがあった場合は、免責不許可事由に該当します。何度も何度も破産手続をして、借金を帳消しにすることはできないことを意味しています。

11.破産法上の義務違反

破産法に定められている、説明義務、重要財産開示義務、調査協力義務といった破産者の義務に違反した場合は、免責不許可事由に該当します。

裁量免責について

裁量免責とは、前述した11個の免責不許可事由に該当している場合において、破産手続開始に至った経緯やその他の事情を考慮して免責を許可することが妥当であると裁判所が判断した時は、免責の許可を決定することを言います。

実際のところ、免責不許可事由がありそうに見える場合におきましても、免責不許可事由にはあたらないとしている場合が多々あります。これは、多くの裁判の判例を見ることで確認することができます。

また、余程極端な場合ではない限り、裁判所の裁量によって免責が認められている場合が多いですので、事実はありのままに申告し、裁判所の心証を悪くしないようにするべきでしょう。

まとめ

本記事では、免責不許可事由の解説と破産法で定められている11個の免責不許可事由における要点をすべて解説しました。

自己破産手続において、万が一、免責不許可事由の決定がされてしまいますと債務が免除とならないため、経済的に困窮している中で債務を返済し続けていかなくてはなりません。これは本当に「酷なこと」と言わざるを得ません。

専門家である弁護士も裁判所も自己破産手続を申し立てた債務者に対して同情的です。しかしながら、自己破産手続において嘘偽りを述べることは、当然に信用を失い、同情する余地もなくなります。

さらに、免責不許可事由になる可能性が高くなるだけでなく、破産犯罪と認定されることもあります。自分の立場をわきまえて、素直に助けてもらっていることに感謝の意を表さなければならないと思われます。

免責不許可事由の可否は、正に人としてのモラルが問われていると言っても過言ではないでしょう。

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