奨学金が返せない!自己破産すれば解決できる?

監修者

元弁護士ライター 福谷 陽子

奨学金が返せない!

奨学金を利用する人は、年間130万人以上とも言われ、大学生の半数以上です。高校を卒業したばかりで、大学生活に胸を膨らませ、深く考えずに、申し込んでしまう人もいます

しかし、これは大きな落とし穴です。

多くの方が利用する日本学生支援機構の奨学金は、奨学金とは名ばかりで、その実体はローンです。月5万円を借りれば、大学4年間で240万円の借金を背負うことになります。

第一種奨学金は無利子ですが、第二種奨学金だと、これに利子がつき、最終的な返済金額が300万円を超えてしまうケースもあります。

奨学金は多額の借金であり、簡単に返せる訳ではありません。健康の問題、就職の問題、子供の問題などで、収入が減ったり、支出が増えたりすると、またたく間に滞納してしまいます。

実際、30万人以上の方が返済できていません。その場合、日本学生支援機構は、大人しく、返済を待ってくれるでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。債権回収機構を通して、容赦なく返済を督促し、更には民事訴訟を起こしてきます。奨学金を返せなくなった方が、法廷に呼び出され、民事裁判になっているケースは実際よく見かけます。

最初は大変驚きましたが、これが現実です。裁判の後には強制執行が待っていて、給料の差押え、預金の差押えと続きます。

このように、容赦ない奨学金の負担から、逃れることはできるのでしょうか。2 自己破産とは?

借金を免れる方法として、良く知られている方法が自己破産です。自己破産とは、簡単に言ってしまうと、99万円を超える財産を全て失ってしまうかわりに、借金をゼロにしてもらう手続きのことです。

まず、裁判所に「破産したい」という申立をして、裁判所が認めてくれれば、「破産開始決定」が出ます。財産が99万円以下であれば、財産を取られることはなく、直ちに「免責」という手続きに移ります。

「免責」というのは債務を免除するという意味です。裁判所が免責を認めれば、借金はゼロになります。短いケースだと、破産の申し立てから免責まで、半年もかかりません。破産した場合、多くのケースで免責されます。

奨学金も、先ほどお話ししたとおり、ローン、つまり借金なので、破産手続きによってゼロになります。

自己破産で解決できる?

以上お話ししたように、自己破産をすれば、奨学金という借金をゼロにすることが可能です。しかし、注意すべき点がいくつかあります。

⑴破産をするには絶対に必要な条件がある

破産をするためには、借金の支払いが「今」出来ておらず、「今後」もできる見通しがないという条件が必要です(「支払不能」)。「今後」というのがポイントです。

具体的には、3年かけても返済できないくらいの借金を今抱えている場合がこれに当たります。毎月返済に10万円を充てられる人で考えてみます。

借金100万円だと、「今後」も返せる見通しがないとはいえませんが、借金500万円だと、「今後」も返せる見通しがないということになります。

⑵免責が認められない場合がある

借金が返せなくなった事情に酌むべきものがない場合、裁判所が免責してくれないことがあります(免責不許可事由)。収入を、一切借金の返済に充てず、自分の趣味につぎ込んだ挙句返せなくなったような場合です。

このような場合、破産はしたが、借金はなくならないということになり、破産した意味がなくなります。他にも、財産を隠して破産した場合など、いくつも免責不許可事由はあるので、要注意です(破産法252条1項)。

⑶99万円を超える財産は手放す必要がある

破産する際に、99万円を超える財産を持っている場合、失ってしまいます。自動車や家がこれに当たります。

具体的には、破産を申し立てた後、破産管財人という職務に就いた人が、財産を預かって売却、換価して、債権者に配当されてしまうのです。

めぼしい財産がない場合は問題ありませんが、土地等を相続していたり、マイホームを購入したりしている場合は要注意です。

⑷連帯保証人に迷惑がかかる

ここまでは、本人に関する注意点でした。しかし、注意すべき点はそれだけではありません。

奨学金は、普通、家族が連帯保証人になります。本人が払わない場合、連帯保証人が本人に代わって奨学金を返さなければなりません。

そして、本人が破産しても、連帯保証人の責任はなくなりません。つまり、家族に大きな迷惑をかけてしまいます。最悪の場合、家族も破産しなければならないという事態になることもあります。

⑸資格制限

破産後、免責されるまでの間、士業、警備員等の職業に就けなくなります。

奨学金が返せないときの解決策

自己破産には、色々な注意点があることをお話ししました。なので、自己破産は、最後の手段として考えるのが普通です。自己破産する前に、次のステップを守るようにしましょう。

⑴まずは、最善を尽くす

借金は、返さなければならないものです。路上生活をしてでも返済しなさいというわけではありませんが、最大限の努力はしなければなりません。やけくそになって踏み倒してしまうと、最悪、破産をしても免責してもらえないおそれがあります。

⑵難しくなったら、すぐに相談

それでも、返済が難しい場合はよくあります。そのような場合、まずは日本学生支援機構に相談しましょう。返せない人のための、救済措置を教えてくれます。具体的には、「返還猶予」という仕組みや、「返還免除」という仕組みです。

何も言わずに踏み倒すのはNGです。「返還猶予」や「返還免除」が認められるためには、努力して返還していたという実績が重視されます。

もし、安易に踏み倒すと、これらの救済措置も受けられなくなり、果てには破産も認められなくなり、にっちもさっちもいかないことになりかねません。ですから、必ず相談しましょう。

訴訟になるケースは、安易に踏み倒したケースが多いです。

人との約束を守れないときでも、きちんと誠意を見せるのが、最低限のマナーであり、トラブルを避ける秘訣です。このことは、奨学金の返済についても当然あてはまります。

⑶それでもダメなら自己破産

以上、手段を尽くしてもダメだった場合、自己破産を考えましょう。しかし、その際も、個人再生等といった他の債務整理の方法を考えてみて、それでもダメだった場合に自己破産を選ぶべきです。この辺りは、弁護士や司法書士に相談しましょう。

まとめ

⑴奨学金を返せなくなったとき、自己破産すれば借金はなくなる

⑵自己破産には、メリットだけでなく、財産がなくなるなどのデメリットがある(ただし、めぼしい財産がない場合には、さして問題になりません)

⑶まずは、誠実な返済、次に相談、最後の手段が自己破産

自己破産をしても、世間で思われているほどのデメリットはありませんし、奨学金がどうしても返済出来ないなら、検討すべきです。困ったときには弁護士に相談しましょう。

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