夜逃げ中の人が自己破産をすることは可能か?

執筆者

元弁護士ライター 福谷 陽子

借金がかさんで返済ができなくなると、苦しくなって夜逃げしてしまうことがあります。

夜逃げをすると、債権者に居所を知られない限りは支払い請求が来ることはなくなりますが、住民票を移すこともできず借家などでこっそり生活をしないといけないので、大変不便です。

きちんと借金問題を解決するなら自己破産する必要がありますが、夜逃げ中でも自己破産ができるのかが問題です。そこで今回は、夜逃げ中の人でも自己破産することが可能なのかについて、解説します。

夜逃げすると、支払をしなくて良いのか?

借金返済が苦しい場合の解決方法として、一般的に思い浮かぶ方法は、夜逃げと自己破産だという方が多くいらっしゃるでしょう。しかし、夜逃げによって、本当に借金問題を解決できるのでしょうか?

そもそも夜逃げをすると、借金の支払をしなくて良くなるのかが問題です。

夜逃げとは、借金返済を苦にして今住んでいる住居などを引き払い、勤務先なども変えて連絡先もすべて変更して、債権者から身を隠すことです。

夜逃げをすると、債権者は債務者の居場所がわからないので、借金の支払いの督促が止まります。

ただ、夜逃げをしても、法律上の借金返済義務は無くなりません。

夜逃げすると言うことは、事実上借金返済をせずに逃げているだけなので、法的な意味合いは一切なく、借金返済義務に影響を与えることがないからです。

よって、夜逃げをすると債権者に連絡先がわからない限りは返済の督促が来ませんが、何らかの拍子に連絡先がバレると、一気に激しい督促が来ます。

夜逃げしている人は、住民票を異動せずに身を隠している人が多いですが、住民票を移したとたんに債権者に居場所がバレて請求が来てしまったということもよく見られます。

このように、夜逃げをしても借金の支払い義務はなくならないので、借金問題を解決するためには、きちんと自己破産などの債務整理手続きによって解決する必要があります。

夜逃げしていても自己破産できる?

借金問題は夜逃げではなく自己破産などによって解決しなければならないとしても、いったん夜逃げという選択肢を選んでしまった以上、もはや自己破産ができなくなってしまうのではないかが問題になります。

そこで、夜逃げ中であっても自己破産ができるのかどうか、以下でご説明します。

自己破産とは

そもそも自己破産とはどのような手続きなのかについて、確認しておきましょう。

自己破産とは、裁判所に申立をして、借金の返済義務を完全に0にしてもらう手続きのことです。ただし、滞納中の税金や健康保険料などの支払い義務等は残ります。

自己破産をすると、どれだけ多額の借金があっても返済が完全に0になるので大変助かります。ただし、債務者がもっている財産については、生活に必要な最低限度を超える部分についてはすべて失うことになるなどのデメリットもあります。

自己破産は、財産を失う代わりに借金も帳消しにできて、まさしく0からの再スタートを切るための有効な借金問題解決方法です。

参考:自己破産の7つのメリットと10個のデメリット

長期間返済していなくても自己破産できる

それでは、夜逃げ中の人であっても自己破産することができるのかを見てみましょう。

夜逃げ中の人は、長期間借金返済をしていませんし、その間に莫大な遅延損害金が加算されていることも多いです。そこで、長期間借金を返済せずに放置している場合であっても自己破産できるのかが問題です。

このような場合でも自己破産は可能です。

自己破産では、裁判所によって免責という決定をしてもらうことによって借金が0になりますが、免責が認められない事由については法律で定められています。

免責不許可事由は、借金の原因がギャンブルや浪費などの場合や、財産状況を偽った場合、虚偽の報告を裁判所にした場合などに限定されていて、借金返済を長期にわたってしていないことは免責不許可事由になっていません。

また、遅延損害金も自己破産免責の対象になります。

参考:自己破産ができない11個の「免責不許可事由」

よって、夜逃げによってどれだけ長期間支払をしていなくても、遅延損害金も含めて借金返済義務を完全に0にすることができます。

債権者の同意がなくても自己破産できる

夜逃げによって長期間返済をしていない場合、自己破産に対して債権者が同意しないことを心配される方もいらっしゃいます。

確かに、長期にわたって逃げ続けた結果、現れたと思ったらいきなり自己破産で借金を帳消しにしてほしい等と言われたら、債権者としては納得ができないことでしょう。

しかし、法律は、自己破産する場合に債権者の合意を必要としていません。

法律が定める免責不許可事由さえなければ、いくら債権者が免責に反対しても、自己破産免責が認められてしまいます。

そこで、長期間夜逃げしていた人がいきなり現れて自己破産をして、債権者が納得できないとしても、適切に手続をすすめれば免責が認められて借金を0にすることができます。

以上のように、夜逃げをしている人でも問題なく自己破産ができますし、それによって借金を帳消しにすることができます。

時効が完成することはないの?

夜逃げによって長期にわたって借金返済をしていない場合、借金の時効が完成する可能性があります。

借金の時効は、消費者金融やクレジットカード会社、銀行などからの借金の場合には最終返済日から5年、信用金庫や個人からの借金の場合には最終返済日から10年です。

時効が完成している場合には、時効援用によって借金を免れる方法もあるので、夜逃げによって長期間支払をしていない場合には、知識としておさえておくと良いでしょう。

参考:

ただし、時効には中断が認められるので時効完成はそう簡単なことではありません。借金問題は、できればなるべく早めに債務整理によって解決すべきと言えます。

まとめ

今回は、夜逃げ中の人でも自己破産できるのかについて解説しました。

夜逃げ中で長期間返済していなくても、債権者が手続きに反対しても、自己破産によって借金を0にすることができます。

逃げていても解決できないので、借金問題は、夜逃げではなくできるだけ早期に債務整理で解決しましょう。

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