住宅ローンを滞納して放っておくとどうなる?督促~立ち退きまでの流れ

執筆者

西岡合同事務所

司法書士 西岡 容子

住宅ローンの支払いができなくなると当然、金融機関からの督促がやってきます。

その場合の対処を間違えると取り返しのつかない事態になることもありますので正しい対処の仕方を覚えておかなければならないのです。

住宅ローンを滞納した場合にどのような状況になり、立ち退きまでの大まかな流れはどのようになっているのか、そして督促に対する対処法を解説していきます。

住宅ローンを滞納した場合、どのような形で督促が来る?

住宅ローンを滞納した人には、最初は電話もしくは手紙で「ご入金をお忘れではないでしょうか?」というお尋ねの形で連絡が来ることが多いのではないでしょうか。

たまたま1回、引き落としできなかったとしても、口座への入金を忘れていただけということもあるからです。

それをもし無視していると、次に「お支払いができない事情がある場合はご連絡ください」といった文書に変わってきます。

さらにそれでも連絡をせずにいると、今度は「○月○日までのご連絡をいただけない場合は保証会社による代位弁済を行います」といった若干威圧的な形になってくると思われます。

このあたりの手順や文書のスタイルは金融機関によっても異なります。

督促を無視していたらどうなる?

もし、督促を無視してしまうと、大体3か月程度(金融機関により対処が異なる)経過したら「代位弁済」という処理がされます。

「代位弁済」というのは、金融機関の後ろについている保証会社が債務者本人にかわってローンの残額を金融機関に返済することです。

このような処理がされる根拠としては、債務者はローンを組む際に「保証料」というお金を支払って保証会社に「万一債務者自身が支払えなくなった場合の保証をしてもらう契約(保証委託契約)」をしているからです。

ただ、ここで保証会社が代位弁済したからといって債務者が支払わなくてよくなるわけではなく、債権者が金融機関から保証会社に代わるだけなのです。これを「求償権の行使」といいます。

住宅ローンでは一般的にこのような仕組みが取られていることが多いのですが、その理由としては金融機関がローン滞納の場合の督促、回収業務を保証会社に委託したいためといえます。

つまり、保証委託契約は債務者のためにあるシステムではない、ということです。

もし、代位弁済が完了した段階までいってしまうと、既にその債権は住宅ローンとしての性質を失ってしまい、分割弁済はできなくなります。これを「期限の利益喪失」といいます。

つまり、滞納がある人であっても一時的な減収などであり、しばらく待てば毎月の返済を再開できるような状態の人は手遅れになる前に住宅ローンの性質をどうにかして維持しなければならないといえます。

この「代位弁済」が行われる前に金融機関と相談してリスケジュール(=住宅ローン返済プランの組み直し)を行っておかなくてはならないのです。

もし競売にかけられたら?

代位弁済までされてしまってさらに放置していたら、次に待っているのは「保証会社による競売の申立」です。

競売にかけられた場合、最初の申し立ては債権者ですが、その後は裁判所が主導して売却を行い、買い受けられた代金の中から債権者への弁済を行います。

あくまで競売は裁判所が行う手続きなので債務者側が特に何もしなくても勝手に進行していきますが、債務者側に影響があることとしてはまず「執行官の現地調査」です。

競売による明け渡しがスムーズに進むために、現在、不動産の状態がどうなっているのか、実際に占有しているのは誰なのかなどを調査します。

これが終わると、裁判所により物件情報が一般に公開され、その後入札の手続に入ります。スムーズに売却できた場合でも実際に買受人に所有権が移転して債務者が物件から立ち退くまでには半年以上かかります。

もし1回で買い手がつかなければ入札を複数回繰り返さなくてはならなくなるためさらに時間がかかります。

ただ、近年、裁判所でも競売のスピードアップをはかっているところがあるため、以前よりは立ち退きのタイミングは早くなっているといえます。

債務者が自ら任意売却したら?

債務者が「住宅ローンの支払いが厳しい」と相談を受けた場合、金融機関側からもすすめられることが多いのが「任意売却」の手続です。

任意売却とは、物件を通常の売却と同様に不動産業者を入れて売買する方法ですが、物件の売却代金を債権者への支払いに充てても完済できないことが前提になる手続きです。

金融機関にはその状態で売却して(本来は完済しないと消せないはずの)抵当権抹消に応じてもらうことになります。

もし督促後にすぐ任意売却を始めたとすると、即座に買い手がつくような物件であれば競売した場合よりも早く債務者は物件から立ち退かなくてはならなくなることもあります。

ただ、任意売却の最大のメリットとして、「競売よりも高値で売れる=売却後、債務者が支払わなければならない残債務が少なくなる」ということが挙げられますので、債務者としては積極的に検討したいものです。

督促を決して放置してはならない

理想的には、今後のローン支払いが厳しくなったと思われる時点ですぐ金融機関に相談するのが一番よいタイミングです。

ただ、金融機関から督促が来ても放置してしまう人が一定の数いることも事実であり、上記のように代位弁済までいってしまえばもう元の住宅ローンのように分割で返済することはできなくなってしまいます。

よって、遅くとも「○月○日に代位弁済を行います」という通知が来た時点ですぐ金融機関に掛け合ってリスケジュールを試みましょう。

ただ、リスケジュールは返済期間をある程度延ばすなどの方法を取れば立て直しが可能というケースに限られます。

たとえば減収したままの状態がずっと続くなど、将来を考えても返済の目途を立てられない場合はリケジュールに応じてもらうことは難しいため、任意売却を検討したいものです(競売は金融機関の申立で行われますが、任意売却は債務者自身がその気にならなければ行うことはできません)。

金融機関に対して誠意ある対応をした上で早期に任意売却をする決断をすれば、金融機関側も協力してくれる可能性が高くなりますし、任意売却がうまくいけば金融機関、債務者双方にメリットがあります。

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