借金は返せないけどどうしても家は手放したくない!解決策6つ!

執筆者

元弁護士ライター 福谷 陽子

マイホームや家族で住むマンションを購入する場合には、通常は一括払いすることが困難なので、「住宅ローン」を組むケースが多いです。

住宅ローンを組むと、当初は良くてもふとしたきっかけでローン返済が苦しくなることがあります。ボーナス払いを利用した場合などにも支払が厳しくなりがちです。

住宅ローンや他の借金があって、その返済が苦しいけれども、どうしてもマイホームを手放したくない場合にはどのような対処方法があるのでしょうか?家を守るためには、借入先に相談をしたり、債務整理してもマイホームを守る方法などについて具体的に知っておく必要があります。

そこで今回は、借金返済が苦しくてもマイホームを守る方法について解説します。

1.まずは金融機関に相談する

住宅ローンの支払いが苦しい場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?この場合には、まずは借入先の金融機関に支払い方法について相談をしてみることから始めましょう。

住宅ローンの借入先は、通常銀行や信用金庫、住宅金融支援機構などですが、これらの金融機関の中には、支払が苦しいことを伝えると支払い方法について相談に応じてくれるところが多いです。

たとえば返済期間を延ばして月々の返済額を抑えてもらうことができたり、しばらくの間は利息の支払いだけをして様子を見てくれるケースなどもあります。

この間に他の借金を整理するなどして生活を立て直せば、また住宅ローンの支払いを再開して完済まで返済を続けられるようになります。

2.親族間で任意売却する

住宅ローンの支払いが苦しい場合、借入先の金融機関に相談をしても、必ずしも相談に応じてもらえるとは限りません。また、話し合いをしようとしても両者の主張が一致せず、返済期間の変更方法に合意が得られないこともあります。

このような場合には、住宅を「任意売却」することによって家を守る方法もあります。以下でその具体的な方法を解説します。

任意売却とは

そもそも任意売却とはどのような手続きなのでしょうか?

任意売却とは、ローンが残っていて抵当権が設定されている不動産を、競売ではなく市場で売却する方法です。

通常、抵当権が設定されている不動産について、ローン返済を滞納すると、ローン債権者は抵当権にもとづいて競売を申し立ててきます。競売手続きが進むと、競落人が現れて新たな所有者となります。

すると、当然以前の所有者は不動産を失います。住宅ローンの場合には、家がなくなるので出て行かなければなりません。

また、競売によって家を売却した場合、その売却金額は市場価格よりもかなり低くなります。具体的には、市場価格の7割程度になってしまいます。

そこで、住宅ローン債権者の合意を得て、その住宅を市場で売却するのです。そうすれば、住宅は市場価格で売却できるので、住宅ローン債権者へ返済出来る金額も高くなりますし、残債務も大きく減らすことができます。

このように、抵当権付きの不動産についてローン返済ができない場合には、借金を多く減らすためによく任意売却が利用されます。

親族間で任意売却をする方法

任意売却をすると不動産は高く売れますが、新たな所有者のものになってしまいます。すると、結局は家を出て行かなければなりません。それでは家を守ることはできなくなってしまいます。

そこで、任意売却で家を守るためには、親や子ども、親族などに頼んで家を市場価格で購入してもらう必要があります。その上で、家を購入した親族などとの間で賃貸借契約か使用貸借契約を締結して、家を利用させてもらえば、そのまま家に住み続けることが可能です。

この場合には、一般の他人に売却する場合よりも、さらにしっかりと借入先の金融機関に説明する必要があります。

親族間で結託して不当な操作をしていると思われないためです。そのためにはきちんと不動産の査定を行い、売却金額についても不当でない価格を設定して、その任意売却が決して住宅ローン債権者を害するものではないことをきちんと説明して納得してもらいます。

また、この方法を利用するためには、住宅購入資金を出せるくらいの資力のある親や子ども、親戚などがいることが必須になる上、その人に協力してもらう必要もあるので、ハードルが高くなる可能性があります。

3.任意整理をする

住宅ローン返済が苦しい場合に金融機関に相談をしても延長してもらえず、任意売却に協力してくれる親族もいないケースではどのように対処すればよいのでしょうか?

この場合には、債務整理手続きを利用する必要があります。債務整理とは、借金を整理するための法的な手続きのことです。

ただ、住宅ローンを債務整理するわけではありません。住宅ローンがある場合に住宅ローンを対象にして債務整理をしてしまうと、住宅ローン債権者は抵当権を実行して競売を申し立ててくるので、家はなくなってしまいます。

そこで、住宅ローンがあって債務整理する場合には、住宅ローンを外して債務整理する必要があるのです。

具体的には、債務整理手続きの中でも任意整理を利用する方法があります。任意整理とは、債権者と直接交渉をして借金返済額と返済方法を決め直す手続きのことです。

任意整理では、対象とする借金を選ぶことができるので、住宅ローンを外してそれ以外の借金だけを整理することができます。この方法によって、借金全体の返済が楽になって住宅ローンの返済も継続していけるようになることがあります。

4.個人再生の住宅ローン特則を利用する

任意整理を利用すると、住宅ローン以外の他の借金が整理されて支払ができるようになることがありますが、任意整理では借金の元本自体の減額は難しいです。

よって、多額の借金がある場合には、任意整理をしてもあまり借金返済が楽になりません。そうすると、住宅ローンの返済が相変わらず苦しいままと言うこともあり得ます。このような場合には、別の債務整理方法を検討する必要があります。

任意整理でも解決できない場合に有効な債務整理方法は、個人再生です。個人再生には、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)という制度があります。

住宅ローン特則を利用すると、住宅ローンはそのまま支払を続けながら、他の借金だけを大幅に減額してもらうことができます。

個人再生を利用すると、たとえば借金額が1500万円以下の場合には、最大5分の1にまで減額することができます。

たとえば住宅ローン以外の借金が500万円ある場合には、それらが100万円までに減額されます。そして、その減額された借金を3年で支払っていけば良いので、月々の支払金額は3万円以下になります。

このように、住宅ローン特則を利用すると、住宅ローン以外の借金の支払がかなり楽になるので、借金全体の返済が楽になり、住宅ローンを完済まで返済し続けることができるようになります。

個人再生の住宅ローンを利用すると、非常にマイホームを守りやすいです。実際に多くの債務者が住宅ローン特則を利用して大切な家を守っています。

5.代位弁済が起こった場合の対処方法

個人再生の住宅ローン督促を利用すると、住宅ローンの支払いは続けたまま他の借金だけを減額出来るので住宅を守れるとしても、既に保証会社が「代位弁済」してしまっていたら、もはや住宅を守ることはできないのでしょうか?そもそも代位弁済とはどのようなものかということから、解説します。

代位弁済とは?

住宅ローンを長期滞納すると、代位弁済が起こることが普通です。住宅ローンの場合の代位弁済とは、借金の支払いを長期滞納した場合に、保証会社や保証協会などが元の債権者に対して借金残額を一括払いすることです。

住宅ローンを設定する場合には、通常、信用保証協会や保証会社が連帯保証人となります。そのための保証料などを支払うことも多いです。

そして、住宅ローン債務者が支払を滞納すると、信用保証協会や保証会社は連帯保証人の責任として、銀行などの住宅ローン債務者に対して債務者の代わりに支払をします。

このとき、住宅ローン残金の一括払いをすることになります。このように、連帯保証人などの保証人が債務者に代わって債務の返済をすることを代位弁済と言います。通常、住宅ローンを3ヶ月ないし6ヶ月程度滞納すると、保証会社などが代位弁済してしまうことが普通です。

保証協会などは代位弁済後、住宅ローン債務者に対して、元の債権者に支払をした住宅ローン残金と高額な遅延損害金の一括払いを請求してきます。

この場合には、もはや従前のように住宅ローンの分割払いをすることはできなくなります。

住宅ローンの巻き戻しを利用する

保証協会や保証会社が住宅ローンを代位弁済してしまった場合には、もはや住宅を守る事はできないのでしょうか?

実は、そのようなことはありません。代位弁済が起こった後でも、個人再生の住宅ローン特則を利用する方法があります。住宅ローン特則を利用すると、代位弁済が起こっていてもそれが起こる前の状態にまで巻き戻すことができます。これを住宅ローンの巻き戻しと言います。

住宅ローンの巻き戻しが起こると、債権者は元の銀行などの金融機関に戻りますし、元のように分割払いもできるようになります。そして、個人再生の住宅ローン特則によって他の借金が減額できれば、また住宅ローンの支払いを継続していけるようになります。

期限に注意

住宅ローンの巻き戻しを利用する場合にはその期限に注意が必要です。住宅ローン特則で住宅ローンの巻き戻しが認められるのは、代位弁済後6ヶ月間だけです。その後は住宅ローン特則を利用しても巻き戻しは起こらず、家を守ることはできなくなります。

よって、住宅ローン返済を滞納して代位弁済が起こったら、なるべく速やかに個人再生を申し立てる必要があります。

6.競売が開始された場合の対処方法

住宅ローンを長期滞納すると、住宅ローン債権者や保証協会などから住宅の「競売」を申し立てられることになります。競売が開始されてしまったら、もはや家を守ることはできないのでしょうか?以下では、競売開始後でも家を守る方法を説明します。

競売とは?

そもそも競売とはどのような手続きなのでしょうか?競売とは、入札方式で不動産を売却する方法です。住宅ローンの場合には、ローンを滞納すると競売が開始されて、入札者が募られます。

その中でも最も高い金額で入札した人が、住宅を落札して新たな所有者となります。すると、当然その家は元の所有者のものではなくなるので、家には住めなくなってしまいます。

競売中止命令を申し立てる

住宅が競売にかかった場合、そのまま放置していると競売手続きが進んで、家は落札者のものになってしまいます。そうなっては、いくら個人再生の住宅ローン特則を利用しても、家を守ることができません。

そこで、個人再生を利用する際には、競売を止める必要がありますが、そのような方法はあるのでしょうか?

実は、個人再生を利用すると競売手続きを止めることが可能です。具体的には、裁判所に申立をして競売中止命令を出してもらうことができます。

競売中止命令が出ると、いったん開始された競売手続きが停止されますので、その間に個人再生手続きを進めることが可能です。

そして、個人再生の再生計画が確定したら、その内容に従って支払を継続していけば住宅を守ることができます。

こんな場合には住宅を守れない!

どのような方法をとっても住宅を守ることができないケースがあります。それは、1つには収入が少なすぎたり不安定であるなどの事情で、そもそも住宅ローンの支払いができない場合です。

この場合には、どんなに債務整理で他の借金を整理したり減額しても、どうしようもありません。今後収入が上がる見込みがない限り、家を諦めた方が良いでしょう。

また住宅ローンの滞納期間が長くなりすぎていても住宅を守ることはできません。代位弁済後6ヶ月が経過していると住宅ローン特則を利用しても住宅ローンの巻き戻しはありませんので、家を守ることが不可能になります。

競売手続きが開始された後期間が経過して入札日を過ぎていると、競売中止命令を出してもらうこともできません。

このように、住宅ローンの滞納後放置している期間が長くなると、住宅を守れなくなるリスクがどんどん高まっていきます。住宅ローンがあっても家を守りたい場合には、滞納後早急に対処する必要があります。

まとめ

今回は、住宅ローンがあって借金返済が苦しくても住宅を守る方法について解説しました。

住宅ローンの支払ができないなら、借入先の金融機関と支払い方法について話し合ったり、親族に任意売却したり、任意整理や個人再生などの債務整理手続きを利用する方法があります。中でも、個人再生の住宅ローン特則は、家を守るためにとても有効です。

しかし、住宅ローン滞納期間が長期に及ぶと、住宅ローン特則を利用しても家を守れなくなる可能性が高まります。住宅ローン返済が苦しい場合には、滞納する前になるべく早く支払についての対処をとることが望ましいです。

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