借金の「一括請求通知」が届いたらすぐにやるべきこと

執筆者

元弁護士ライター 福谷 陽子

借金返済を滞納すると、借金残金の「一括請求通知」が届くことがあります。借金の一括請求通知とは、いったいどのようなものなのでしょうか?

また、一括請求通知は、借入先の業者から直接届く場合と、裁判所から届く場合とがありますが、この2つにはどのような違いがあるのかも知りたいところです。

さらに、一括請求通知を放置しているとどうなるのかも知っておく必要があります。このことを知らないと、手続きがどんどん進んで預貯金などの財産が差し押さえられてしまうおそれもあるからです。

借金の一括請求が来た場合にはどのような対処法をとるのが正しい方法なのでしょうか?今回は、借金の一括請求通知が届いたらすぐにすべきことについて、解説します。

借金の「一括請求通知」が来るケース

借金返済が苦しくなって滞納すると、債権者から一括請求書が届く場合があります。一括請求が来るケースというのは、どのような場合なのでしょうか?

この点、借金返済を滞納したからと言って、すぐに一括請求書が届くわけではありません。一括請求書が届く場合というのは、借金返済を2ヶ月~3ヶ月分以上滞納した場合です。

借金返済を1回滞納しただけであれば、いきなり一括請求されるのではなく電話やハガキで督促の連絡が来ます。この段階で請求に応じて支払をしておけば、一括請求が来ることはないのです。

ところが、借金返済をして債権者から督促を受けているにもかかわらず、2回、3回と返済の滞納を続けていると、借金の一括請求通知が届きます。そして、借金の一括請求が来る場合、「借入先の業者」から直接届く場合と「裁判所」から届く場合があります。

借入先業者から直接届く一括請求通知と裁判所から届く一括請求通知は、全く意味の異なるものです。以下では、この2種類に分けてそれぞれがどのようなものなのかを解説します。

一括請求書が「借入先業者」から届くケース

借金返済を2~3ヶ月分などの長期にわたって滞納すると、債権者から一括請求書が届くことがあります。 この場合の一括請求書は、内容証明郵便という郵便で送られてくることが多いです。

一括請求書には、「現在の借金残額である〇〇万円を、~までに一括で支払うよう請求します。支払がない場合には、裁判を起こして強制執行することを予定しています」などと記載されていることが多いです。さらに、一括請求書には高額な「遅延損害金」が加算されていることも普通です。

なぜ一括請求になるのか

借金返済を滞納すると借入先の業者から一括請求が来ますが、ここでそもそもどうして借金の一括請求が必要になるのでしょうか?

もともとの契約では、借金返済は分割で支払うということだったはずです。だから、それまでは毎月利息をつけて、分割払いで支払ってきたのです。それなのに、一括請求になってしまう理由がわからないと感じる人も多いです。

実は、借金の契約には、「期限の利益」という約束がつけられています。期限の利益とは、借金返済を分割で行えるという利益のことです。

借金した場合には、原則的には一括払いで返済する必要があります。ところが、当事者同士で合意をすることにより、借金を分割払いできるように取り決めをしているのです。これが、期限の利益であり、この期限の利益があるから借金は分割払いで返済することができるのです。

ところが、借金を長期滞納された場合にまで、月々少しずつの分割払いしかしてもらえないとなると、債権者にとっては大きな不利益になります。

そこで、借金の契約をする場合には、通常借金を数回分滞納すると、分割払いが認められなくなってそのときの借金残金を一括払いしなければならないという内容の取り決めがつけられます。

このように、返済の滞納により分割払いができなくなることを、「期限の利益の喪失」と言います。このように、借金滞納によって期限の利益を喪失するため、分割払いが認められなくなって借金を一括払いしなければならなくなります。

期限の利益を喪失するまでの滞納回数については、その契約内容によって異なります。 ただ、通常は2回分か3回分返済を滞納したら、期限の利益を喪失してそのときの借金残金を一括払いしなければならないと決められていることが多いです。

借金返済を長期滞納すると、期限の利益を喪失して一括返済が必要になるので、債権者は一括請求通知を送ってくるのです。

遅延損害金とは

借金返済を滞納して一括請求通知が届く場合、その中には、借金残額だけではなく「遅延損害金」という金額が加算されていることが普通です。遅延損害金と言われてもあまり耳なじみのない人が多いと思います。

これは、借金の支払いを滞納したことによって発生する損害賠償金のことです。遅延損害金は、滞納している日数分の日割り計算で、滞納している金額に対して、年率で加算されます。 利息と同じように、年利〇〇%という計算方法になるということです。

そして、遅延損害金の年率は、通常利率よりも高くなることがほとんどです。

通常利率が年率10%~14%程度である場合にも、遅延損害金の利率は年率20%程度にもなってしまいます。これが、借金残額に対して科されるので、一括請求通知を放置すると、支払わなければならない残高が雪だるま式に膨らんでしまうことになります。

一括請求通知が届いた場合には、高額な遅延損害金が毎日どんどん加算されていくことに注意が必要です。

遅延損害金率が年率20%の場合

経過期間 30日 90日 120日 365日
借金残高 追加される遅延損害金
50万円 8,219円 24,657円 32,876円 100,000円 
100万円 16,438円 49,315円 65,753円 200,000円
150万円 24,657円 73,932円 98,630円 300,000円
200万円 32,876円 98,630円 131,506円 400,000円

一括請求通知を放置するとどうなるのか

借金返済を滞納して債権者から一括請求通知が届いた場合、これを放置しているとどのようなことになるのでしょうか。以下で、順番に確認していきましょう。

実際に裁判を起こされる

一括請求通知には「~までに入金ができなければ、裁判をして強制執行をする予定です」などと記載してあることが多いことは、すでに説明しましたが、本当に裁判になってしまうのかが心配になる人が多いでしょう。

一括請求通知を放置していると、本当に裁判になることがあります。ただし、必ずしも裁判になるとは限りません。ケースによって異なりますが、半数以上の割合で裁判になると考えると良いでしょう。

裁判が起こると、裁判所から口頭弁論期日への呼び出し状と訴状が届きます。実は、この「訴状」が次の項目で説明する「裁判所からの一括請求通知」の正体です。

裁判所からの呼び出し状には、「いついつに口頭弁論期日が開かれるので、その日に出頭するように」と書かれています。 さらに、「答弁書を記載して提出するように」、とも書かれています。

このとき、裁判所からの通知を無視していると、裁判では相手方の主張を全部認めた取り扱いになるので、裁判所で債権者の主張を全面的に認める内容の判決が出ます。具体的には、判決で借金の全額の一括返済と遅延損害金の支払い命令が出てしまいます。

財産を差し押さえられる

裁判所で支払い命令の判決が出たら、その後はどうなるのでしょうか?

もちろん、借金残金と遅延損害金の一括払いを求める支払い命令が出ても、とうてい支払ができないことが多いでしょう。よって、結局はこの判決による支払い命令も放置することになりがちです。

すると、債権者は本当に裁判所に申立をして、強制執行(差し押さえ)をしてきます。差し押さえが起こると、債務者名義の財産が取り立てられてしまいます。

たとえば預貯金や生命保険、不動産、株券などいろいろな財産がありますが、これらはすべて差し押さえの対象になります。

さらに、債務者が会社などに勤務している場合には会社から給料をもらっていますが、この給料も1種の財産として差し押さえられてしまいます。給料が差し押さえられる場合には、手取り額の4分の1の金額が毎月取り立てられることになってしまいます。

このように、財産の差押が起こるようになると、債務者としては、生活していくことが非常に困難になってしまいます。このような事になる前に対処する必要性が高いです。

ブラックリスト状態になる

借金返済を滞納して債権者から一括請求書が送られてくる場合、借金を2回分か3回分以上滞納していることが普通です。このように借金返済を長期滞納すると、信用情報機関が保有する個人信用情報に延滞事故情報が記録されてしまいます。

すると、銀行などの金融機関や消費者金融などの貸金業者から借入をすることができなくなります。これらの金融機関や貸金業者は、貸付の審査を行う際に個人信用情報を確認するので、このときに事故情報が記録されていると、ローン審査に通らなくなってしまうからです。

このように、延滞などによって信用情報にネガティブ情報が記録されてローンやクレジットの利用ができなくなった状態のことを、俗にブラックリスト状態と言います。

こうなると、銀行ローンや消費者金融のキャッシング、ショッピングローンなどの各種のローンは組めませんし、自分名義でクレジットカードを発行することもできなくなって、大変不便になります。

一括請求書が「裁判所」から届くケース

借金を滞納して一括請求通知が届く場合、それが裁判所から届くケースもあります。裁判所から一括請求通知が届くのは、どのような場合なのでしょうか?

まず、裁判所から一括請求通知が届く場合も、借金を1回や2回程度滞納しただけのケースではありません。裁判所からの一括請求通知が届く場合というのは、借金を相当長く放置していたケースです。

借金を滞納し始めてから1年以上経ってから裁判所からの通知が届くこともありますし、中には借金を滞納してから何年も経過してから、いきなり裁判所からの一括請求通知が届くことがあります。

裁判所から一括請求通知が来る場合、その通知の正体は、債権者(貸金業者等)が裁判所に裁判を申し立てたことによる訴状や支払督促申立書です。よって、債権者がこれらの裁判を起こした場合に、裁判所から一括請求書が届くことになります。

借金の滞納後債権者がすぐに裁判を起こせば、裁判所からの一括請求書は借金滞納後数ヶ月で届くことになりますし、借金を滞納しても債権者が裁判を起こさなければ、裁判所から一括請求書が届くことはありません。

訴状とは

借金返済を滞納して債権者が裁判を申し立てると、裁判所からの一括請求通知として、「訴状」や「支払督促申立書」が送られてきます。この場合の訴状とは、いったいどのような書類なのでしょうか?

訴状とは、裁判を申し立てる際に申立の内容を記載した書類のことです。裁判を起こす側である原告が作成しています。よって、借金を滞納した場合に送られてくる訴状は、借入先の業者が作成した書類です。

訴状には、債権者の主張内容が詳しく書かれています。借金の請求をする裁判の場合には、お金を貸し付けた事実と返済の約束をした事実、そして返済が滞っている事実が指摘された上で、借金残金と遅延損害金を一括払いするように請求する内容が書かれています。

そして、訴状を受け取った場合、訴状の内容に異議があれば答弁書に自分の意見を記載して裁判所に提出しなければなりません。

裁判では自分の主張をきちんとしないと、相手方の主張をすべて認めた扱いになってしまうので注意が必要です。裁判所からの訴状が届いた場合、これを無視していると相手方の主張を全部認める内容の判決が出てしまうのは、このためです。

もし相手方の言っていることに間違いがないとしても、分割払いによる和解などを希望する場合には、その旨を答弁書に記載して提出し、口頭弁論期日に出頭して債権者との間で話し合いを進める必要があります。

支払督促申立書とは

裁判所からの一括請求通知が届く場合、その書類が訴状ではなく支払督促申立書という書類であるケースがあります。支払督促申立書とは、裁判手続きの中でも支払督促という手続きを利用された場合に裁判所から送られてくる通知書です。

支払督促申立書の内容も、訴状とだいたい似たようなことが書いてあります。借金の事実と滞納の事実、そして借金残金の一括払いと遅延損害金支払を求めるといった内容です。

これに対しては、異議がある場合にはきちんと異議申し立てをしなければなりません。異議申し立てをしないと、そのままその請求内容が確定して、裁判が確定した場合と同じように財産の差押を受けてしまうからです。このことは、次の3-3.の項目で詳しく説明します。

一括請求通知を放置するとどうなるのか

債権者から正式な裁判や支払督促の申立をされて、裁判所から一括請求書(訴状や支払督促申立書)が届いた場合、放置しているとどうなるのでしょうか。

この場合、訴状を放置していると、債権者の言い分が全部通ってしまいます。よって、債権者の主張するとおりの内容の支払い命令の判決が出てしまいます。具体的に言うと、借金の残額の一括請求と遅延損害金の支払を認める内容の判決です。

支払督促申立書を放置した場合も同じで、2週間以内に支払督促に異議を申し立てないと、その内容が確定してしまいます。

もし判決が確定したり支払い命令の内容が確定してしまうと、債権者はこれらを利用して債務者の財産に強制執行(差し押さえ)をしてきます。その内容は、上記の2-3-2.の項目で説明したものと同じです。

預貯金でも生命保険でも不動産でも株券も投資信託でも、どのような財産でも債務者名義のものであれば何でも差し押さえられてしまうおそれがあります。勤務先の給料を差し押さえられることも多いです。

一括請求書が届いた場合の対処法

債権者から一括請求書が届いたり、裁判所からの一括請求書が届いた場合には、これらを放置していると、上記で説明してきたように、大変なことになってしまいます。一括請求が来た場合には、放置してはいけません。

では、具体的にどのように対処すれば良いのでしょうか?以下では、債権者からの一括請求通知と裁判所からの一括請求通知に分けて、それぞれの対処法を説明します。

「債権者」から一括請求通知がきた場合の対処法

まず、一括請求通知の中でも、債権者からの直接の通知が届いた場合の対処法を見てみましょう。

自分で交渉出来ないのか?

内容証明郵便などで債権者からの一括請求書が届いた場合、よくある質問が「自分で債権者に連絡をして、分割払いの交渉ができないのか?」というものです。確かにその発想になるのも無理はありませんが、実際にはかなり厳しいことが多いです。

債権者から一括請求通知が届く場合というのは、すでに借金を数ヶ月分以上滞納していて、債権者から度重なる督促があったにもかかわらず無視していた場合です。よって、債権者からの信用は完全に失われた状態と言っても過言ではありません。

このような場合に、一括請求通知が届いたからと言って、いきなり債務者が「分割払いにさせてほしい」と言ってきても、債権者としてはなかなか応じられないことが多いです。

よって、自分で債権者と交渉して分割払いの和解をしようと思っても、難しいということが結論になります。債権者からの一括請求通知が届いた場合には、別の手段を講じる必要があります。

弁護士に相談して債務整理してもらう

債権者からの一括請求書が届いた場合には、自分で債権者と交渉しようとしても債権者は応じてくれないことが多いです。かといって、請求通知を放置していると、上記で説明したように、裁判を起こされて財産を差し押さえられてしまうおそれがあります。

そこで、この場合には弁護士や司法書士に依頼して、債務整理手続きをすすめてもらう方法が最も効果的です。

債務整理とは、借金を法的に整理する手続きのことです。任意整理特定調停個人再生自己破産の4種類があり、それぞれの債務者の状況に応じた適切な債務整理手続きをとれば、たいていの借金問題は解決できます。

債権者から一括請求通知が届いている場合であっても、弁護士などの専門家が介入して債権者と話し合いをしてくれれば、きちんと借金が整理されて返済ができるようになることも多いです。

よって、債権者からの一括請求書が届いたら、放置して裁判などを起こされる前に、早めに弁護士や司法書士に対応を相談して、適切な債務整理手続きを進めてもらいましょう。

「裁判所」から一括請求通知がきた場合の対処法

借金を滞納して一括請求通知が来る場合、それが裁判所からのものであることもあります。この場合には、どのような対処法をとれば良いのでしょうか?

上記でも説明しましたが、裁判所からの一括請求通知には、「支払督促申立書」と「訴状」の2種類があります。この2つによって、とるべき対処法が少し異なるので、以下では支払督促申立書と訴状に分けて、対処方法を解説します。

支払督促申立書の場合にはとにかく急いで異議申し立てをする

まず、裁判所から届いた一括請求通知が支払督促申立書であった場合です。支払督促申立書か訴状かについては、その書類の冒頭の表題に「支払督促申立書」と書かれているか「訴状」と書かれているかによって見分けがつきます。

そして、支払督促申立書が届いた場合には、これを放置しているとそのまま判決が出たのと同じ効果になってしまいます。

つまり、支払督促申立書に書かれているのと同じ内容の支払い命令が出たのと同じ効果になってしまうということです。このことによって、債権者は債務者の財産を差し押さえることができるようになります。よって、支払督促申立書を放置していると、どのような財産も差し押さえられる可能性があります。

この不利益を防ぐためには、支払督促に対して異議申し立てをしなければなりません。異議申し立てをする場合には、「異議申立書」という書類を作成して裁判所に提出します。

支払督促に対する異議申し立ての内容や理由については、さほど重視されないので、支払督促を受け入れることができない、という程度の記載でも良いです。

異議申し立てをすれば、支払督促はその効果を失って、その事件は通常裁判に移行します。すると、後日裁判所から裁判の期日が開かれる旨の連絡が来ます。その後は通常裁判と同じ手続きを進めていくことになります。

支払督促に対する異議申し立て期間は、支払督促申立書を受け取ってから2週間です(裁判所に必着)。郵便の事情などで遅れる可能性も考えると、支払督促申立書を受け取った場合には、ともかく急いで異議申立書を裁判所に提出する必要があります。

もちろん、異議申立書を裁判所に持参することも可能です。弁護士に相談に行くのは、異議申立書を提出してからでも大丈夫です。

訴状には「答弁書」を提出して和解の機会を持つ

裁判所から届いた一括請求書が訴状の場合には、どのように対処するのが良いのでしょうか?

訴状には、答弁書と口頭弁論期日への呼び出し状が同封されています。もし訴状の内容に異議がある場合には答弁書に記載して提出しなければなりません。

そうしないと、相手方の主張を全部認めたことになって、相手方の主張するとおりの支払い命令の判決が出てしまうからです。よって、訴状が届いたら、答弁書に自分の主張を書いて提出しなければなりません。

ただ、ここで単に「お金がないから支払えない」などの事情を書いても、判決内容が変わることはありません。答弁書に記載して意味のあるのは、法的に意味のある主張だけだからです。

もし借金をして滞納して返済していないなら、法的には返済義務があるので、その判断を覆すのは難しいでしょう。

よって、この場合には「和解」することを検討すべきです。和解とは、裁判手続きの中で原告と被告が話し合いをして問題を解決する方法です。借金返済請求の裁判の場合には、借金を分割払いする内容の和解になることが普通です。

たとえば借金残金を分割払いにしてもらって、将来利息をカットする内容の和解ができたら、かなり楽に返済していくことも可能になります。

よって、訴状が届いた場合に和解を希望する場合には、答弁書内に和解を希望する旨と、その希望する和解内容を記載して提出すると良いでしょう。

その内容に債権者が同意すれば、裁判は和解によって終結します。和解での約束通りに支払をしている限りは、債権者から強制執行を受ける可能性もないので安心して生活ができます。

弁護士に相談して債務整理してもらう

裁判所から訴状や支払督促申立書などの書類が届いた場合、自分で対処出来るのは上記のような方法です。支払督促申立書に対して異議を申し立てたり、答弁書に希望する和解内容を記載して裁判で和解手続きを進めていくなどの手続きになります。

ただ、これらの方法をとっても、自分で債権者と交渉するとうまくまとまらないことがあります。また、すでに借金の支払い自体が困難で、和解によって分割払いしていくことすらできないケースもあります。

このような場合には、弁護士に相談をして債務整理手続きをしてもらうことが最も効果的な解決方法になります。

債務整理とは

債務整理について、少しおさらいをしましょう。上記でも説明したとおり、債務整理には4種類があり、適切な方法の債務整理手続きを利用すればたいていの借金問題は解決できます。

たとえば任意整理という手続きがあります。任意整理とは、債権者と直接交渉をして借金の返済金額と返済方法(通常は分割払い)を決め直す手続きです。

この任意整理手続きを利用すると、借金を利息制限法に引き直して計算することによって借金返済額を大きく減額したり、債権者との合意後の将来利息の支払いをカットしてもらえるので、借金返済金額が減額されます。これによって、月々の返済額が抑えられて、借金返済が継続出来るようになります。

また、自己破産も非常に有効な借金問題解決方法です。自己破産とは、裁判所に申立をしてすべての借金の支払い義務を無くしてもらう手続きのことです。遅延損害金も全額免除されます。どれだけ多額の借金があっても完全に0にしてもらえるので、大変助かります。

このように、債務整理手続きは借金問題解決のために非常に有効です。

一括請求が来た後の債務整理について

一括請求書が届いた後でも借入先と交渉出来るのか

債権者や裁判所から借金の一括請求通知が届いた場合、弁護士に相談して債務整理手続きを進める方法が効果的だと説明しましたが、ここでよくある質問が「一括請求が来た後でも分割払いを前提にした任意整理などの債務整理ができるのか?」というものです。

たしかに、一括請求されているのですから、分割払いを前提とする任意整理が難しそうに感じるのは当然です。しかし、実際には一括請求書が届いていても任意整理は可能です。この場合も、3年~5年などの長期分割払いにしてもらえることが普通ですし、合意後の将来利息もカットされます。

これは、債権者にしても裁判を起こして、あるかどうかもわからない債務者の財産を探して強制執行するリスクをとるより、できれば債務者に任意に支払をしてもらった方がありがたいと考えているからです。

もちろん、信用出来ない債務者が自分勝手に「分割払いさせてほしい」などと言ってきても債権者としては応じられませんが、弁護士や司法書士が介入してきて正式に任意整理として手続きを進める場合には、きちんと話し合いに応じて分割払いの合意をしてもらうことができます。

訴状が届いた後でも借入先と交渉出来るのか

一括請求書が届いた後の債務整理手続きに関しては、次のような質問も多いです。すなわち「訴状が届いた後でも債権者と交渉出きるのか?」という疑問です。

裁判まで起こされるということは、債権者としてはよほど債務者に対してしびれを切らしており、債務者に対する信用を完全に失っている状態です。このように信用を失っているにもかかわらず、任意整理による話し合いができるのかという問題です。

この場合も、任意整理手続きは可能です。その理由は、上記の7-1.とほとんど同じです。債権者にしてみても、判決をとって手間のかかる強制執行手続きをするよりは、債務者に任意で支払ってもらった方がありがたいと考えています。

よって、裁判がはじまった後でも任意整理で話し合いを進めることが可能です。裁判になっている場合には、訴訟外で合意する代わりに、同じ内容を裁判上の和解手続きで行うことも多いです。

また、裁判になった後で個人再生や自己破産をすることももちろん可能です。個人再生とは、裁判所に申立をした借金を大幅に減額してもらえる手続きのことです。

個人再生や自己破産をする場合、裁判になっていることは特段支障にはならないので、裁判が起こっている最中に弁護士に依頼をして、これらの手続きを進めてもらうことは問題なくできます。

そして、その結果、借金を大幅に減額してもらったり(個人再生)、借金返済義務をなくしてもらうことができます(自己破産)。

判決が出た後でも債務整理できるのか

一括請求書が届いた後の債務整理に関する質問としてもう一つよくあるのが、「判決が出た後でも債務整理ができるのか?」というものです。

判決が出ていても任意整理できる

判決で、借金残金と遅延損害金の一括払い命令が出ていても、これと異なる内容の分割払いの和解をする任意整理などの債務整理手続きをすることはできるのでしょうか?

この点、判決が出ている場合であっても、どのような債務整理方法も利用出来ます。もちろん、分割払いを前提とする任意整理の話し合いをすすめることも可能です。

結局判決が出ても、債務者の財産がなければ債権者としても取り立てをすることができません。債務者が無一文の場合には、判決があっても絵に描いた餅になってしまうのです。

よって、そのような場合、債権者は任意整理に応じて月々の分割払いであっても確実に借金の返済が受けられる方が利益があるということになります。よって、判決が出た後であっても任意整理手続きは可能です。

自己破産や個人再生なら強制執行を止められる

判決が出た後であっても、個人再生や自己破産も問題なくできます。

特に、判決が出ると、それにもとづいて給料差し押さえなどの強制執行が行われることがあります。この場合、個人再生や自己破産をすると、その差し押さえ手続きを止めることができるので、非常に有効です。

よって、判決が出て強制執行が起こっている場合には、債務整理手続きの中でも個人再生や自己破産をする方法が特におすすめです。

一括請求書が届いてからでもどのような債務整理方法も利用出来るので、弁護士に相談して状況に応じた最も適切な手続きを選択して進めていくことが、正しい一括請求書への対処方法になります。

まとめ

今回は、借金返済を滞納した場合の一括請求書への対処法について解説しました。

借金返済を滞納した場合の一括請求書には、債権者から届く内容証明郵便による一括請求書と裁判所から届く一括請求書の2種類があります。

通常、借金返済を2回分~3回分くらい滞納すると、債権者から一括請求書が送られてきます。これを放置していると、債権者から裁判を起こされて、預貯金や給料などの財産を差し押さえられてしまう可能性があります。

裁判所から届く一括請求書には、支払督促申立書と訴状の2種類があります。どちらも放置していると、債権者の言い分通りの支払い命令が確定してしまい、債権者から預貯金や給料などの財産を差し押さえられてしまうことになります。よって、一括請求書が届いた場合、放置してはいけません。

債権者からの一括請求書が届いたら、自分で交渉するのは困難なので、弁護士に債務整理手続きを依頼すべきです。

裁判所からの一括請求書が届いたら、それが支払督促申立書の場合には、速やかに異議申立書を提出しましょう。訴状の場合には、答弁書を提出して、和解手続きをすすめると良いでしょう。

中でも、弁護士に相談して債務整理する方法が最も効果的です。

一括請求書が届いた後でも、裁判がおこった後でも、判決が確定した後でも債務整理手続きは可能です。強制執行が起こった場合には、個人再生や自己破産を利用する事によって、取り立てを止めることもできます。

今回の記事を参考にして、一括請求書が届いたらすぐに弁護士に相談して、適切な方法の債務整理手続きをすすめて借金問題を上手に解決しましょう。

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